ドイツに長期滞在するとなると住民登録やビザ申請など現地入りしてからやることがたくさんありました。来てすぐの頃は右も左も分からないという状態だったので、各種手続きや住民登録などに時間を取られ、なかなか思うように身動きが取れず、最初の1・2ヶ月は息苦しい状態でした。
スムーズに新しい生活を始めるためにも、とにかく準備が肝心というのを身にしみて感じました。たくさん準備して損は全く無いです、むしろ準備し過ぎくらいがちょうどいいと思います。
準備してよかった、するべきだったと感じたことを中心にドイツに長期滞在する前にやるべきことをまとめます。
Contents
パスポート
これがないとまず行けないので無い方は早めに準備しましょう。留学前は何かと入学手続きや学生寮の登録などでパスポートの提示を求められることが多くなります。
特にゴールデンウィーク前になるとかなり混むのでこれに重ならないように注意!
航空券の予約
長期滞在する場合にまず迷うのが航空券だと思います。
僕の場合は1年間の滞在で、復路の日程がいつになるかわからなかったので選択として、復路の便の日程が変更できるものを探していました。
往復路どちらも変更できるものをオープンチケット
往路は固定で復路の日程を変更できるものをフィックスオープンチケット
というようです。
航空券は330日まで先の日程でしか買えないので、11ヶ月以上滞在される方は往路の日程は固定で復路の日程が変更できるフィックスオープンチケットを取るのがベストです。
JALのロングステイチケット
色々調べて一番いいと思った僕のおすすめはJAL国際線の学生ロングステイチケット。
このロングステイチケットいいところは価格が安い上に23キロまでの荷物を2つ預けられること。1ヶ月から1年以内の滞在で予約できます。復路の日程も2回まで変更できるので、長期留学、長期滞在に一番調子いい航空券だと思います。
旅行代理店にも探してもらいましたがロングステイチケットより5万円以上高かったです。
ANAは留学や長期滞在用の学生向けのチケットが、僕が調べた限りではヒットしませんでした。
留学・ワーホリにおすすめしたいJALのロングステイオープン航空券
JALのマイレージ会員
1つ注意したいのがロングステイチケットはJALカードをもっていないと電話受付でしか航空券が取れないこと。マイレージ会員ならインターネットがあればいつでも予約、復路の変更ができるようです。
僕はマイレージ会員でなかったのでJALに電話しました。これが大失敗でした。なかなかつながらない上に、チケットを予約するのに20〜30分ほど要します。しかも有料電話なので電話代がかなり高かった…
マイレージ会員でない場合は帰りの便も電話でしか変更できません。国際電話で復路を変更するとしたら、電話代だけでいくらになるのか…もしくは家族にお願いして復路の日程を変更してもらわなければいけなくなります
ロングステイチケットを利用する場合は絶対にマイレージ会員になっておいたほうがいいです。マイルも貯められますしね
魅力はマイルだけじゃない!留学にJALカードが絶対必要な理由
語学の準備
ドイツ語
ECTSで言うならば最低でもA2からB1のレベルにしておくと、現地での伸びが早いと思います。とにかく単語を覚えることと会話力を上げておくことが必要だと感じました。ある程度単語力と話す力があれば、リスニングは嫌でも伸びます。
僕はドイツ語でほぼ会話ができない状態で来てしまったので、ドイツ語で最低限の会話ができるようになるまで3ヶ月ほど要しました。
しかし会話はできなかったものの、初級まで文法や語彙の知識は少なからずあったので、ドイツに来てから会話力はかなり伸びたと思います。
ドイツ語の勉強は初級レベルまで頑張れば後はどんどん伸びるよって話
英語
僕ら日本人はドイツ語ができなければ、残されたコミュニケーションツールは英語のみ。英語もしっかり学んでおくべきだと感じました。ベルリンは特にドイツ語よりも英語のほうが大事という人もいるくらいです。実際英語さえできればベルリンで生活する上で問題ないし、ドイツ語ゼロっていう日本人がかなり多い。
ただ英語がある程度できてしまうとドイツ語を学ぶ上で、英語がドイツ語の邪魔しているなって感じることが多くあります。
英語とドイツ語で書かれているホームページなんかは気づかないうちに英語で呼んでしまうし、ドイツの友人と話すときなんかも僕が一度ドイツ語がわからないと向こうが英語に切り替えてくれて、そのままずっと英語っていうパターンもしょっちゅうありました。
住居の手配
学生寮などに申し込めるようであれば絶対に申し込んでおいたほうがいいです。注意したいのはとにかく早めに申し込むこと。ドイツだと世界中から留学生が同じタイミングで来るので、すぐに部屋が埋まってしまうことが多いようです。申し込み開始と同時に応募したほうがいいと思います。
かく言う僕は留学前にかなり準備を怠っていたので、応募したときには学生寮はすでに満員で、住居が決まらない状態で入国し、語学学校に通いながら毎日家探しをしていました。新境地での楽しい生活のはずが、家探しでかなり精神的に参ってしまった記憶があります。
学生寮以外にも自分でWG(ルームシェア)やアパートを借りる手もあります。特にベルリンでの家探しはかなり大変なので、少なくともはじめの何ヶ月は大学や語学学校が斡旋している寮等を利用しながら、家を探すというのが一番安心です。
ドイツ・ベルリンでWG-gesuchtを利用して家探しをする方法
保険
ドイツのビザ申請の要件を満たしている保険に加入する必要があります。
特に注意する点は歯科治療が保険内容に含まれているか、女性の場合はこれに加えて妊娠治療もカバーしているものが必要になってきます。
日本の海外旅行保険には絶対に加入しないようにしてください。というのも日本で海外旅行等の保険に加入する場合、歯科治療と妊娠治療のどちらもカバーしていないものがほとんどです。ビザ申請時に日本で加入した海外旅行保険の内容ではねられ、結局現地の保険を新たに加入したという友人が何人もいます。なので保険に加入するときは特に保険でカバーできる内容に注意したいです。保険料は決して安くないので、2重に保険に加入してしまったということがないように、慎重に選ぶ必要があります。
色々調べてみると、ドイツ在住の日本人のほとんどの方はCareConceptかStep inを利用しているようです。
Care Conceptはドイツ語・英語対応で料金が安い最安で月々26ユーロ
Step inはドイツ語・日本語対応なのでCare Conceptに比べて少し高めのようですが、日本人スタッフのサポートが受けられる。最安で月々69ユーロ
留学先の大学ではAOKやDAK、TKなどの国民健康保険に加入を勧められました。ドイツの大学に通っていればAOKなどの国民健康保険に加入することができますが、Care ConceptやStep inに比べると月々の料金がかなり高いです。大学のスタッフに口頭でざっくり教えていただいたので、正しい保険料はわかりませんが、月々90ユーロ前後といっていました。
Care Conceptは他の保険会社に比べて保険料がダントツに安いのが最大の魅力です。保険内容もしっかりしているので、ビザ申請でハネられるということもありません。Care Conceptについては、申込み方法がYoutubeにあがっています。
ビザに必要な書類の準備
ドイツでビザを取得するには、現地に到着後に外国人局に直接出向いて申請する必要があります。必要な書類が多く、日本でしか手に入らないものも多いので事前に調べて、きちんと用意する必要がありました。
学生の場合とワーホリでは必要書類や申請方法が若干異なります。
学生
学生は日本国籍を持っている場合、日本でビザ申請を行う必要がありません。ビザ無しでドイツに入国して、現地の外国人局で申請を行います。大使館のホームページによると以下の書類がビザ申請に必要です。
- 滞在許可申請書
在ドイツ日本国大使館のホームページから滞在許可申請をダウンロードできます。あらかじめ印刷しておくと便利でした。- 住民登録証明書
住民登録が完了するともらえる証明書です。- パスポート
- 写真(35mm X 45mm、正面撮影)
日本の証明写真の多くは背景が青なので、受け付けてくれないことがあるようです。ドイツは日本より多く証明写真機があるのでなくてもすぐに手に入ります。2ユーロのところが多い- ドイツ滞在期間中に現地で有効な医療保険に加入していることが確認できる書類(保険証券等)
歯科治療、女性の場合は加えて妊娠治療をカバーしているもの- 滞在目的を証明する書類ドイツの大学に入学準備及び入学
- 入学許可書、受験通知書、願書受付通知(ドイツ語)事前にメールで送られてくる事が多いです
- 費用負担証明書奨学金受給証明書や保証人の経費負担誓約
- 大学入学準備として語学学校へ通う場合は、その語学学校の入学許可書(ドイツ語)
ワーホリ
ワーホリビザも入国後に外国人局にて申請します。学生に比べて生活費の支払い証明を確実に発行してもらわないといけないので、ジュウン日するものが多くなります。
- 記入済みのWHVビザ申請書(Web 版申請書) 1部
- 長期ビザ申請書(大阪の総領事館で申請する場合のみ) 1部
- 写真(35x45mm 正面撮影)
- パスポート
- 往復航空券予約の証明書
- ドイツでの全滞在期間有効な旅行者用医療保険(歯科の治療にも適用され、女性の場合は妊娠時にも適用される保険に加入していることを証明するものを提示してください。)および旅行賠償責任保険
- 生活費支払い能力の証明(1年間滞在する場合には最低2,000ユーロの資金があることを証明しなくてはなりません。片道航空券しかない場合は、この2倍の金額を証明する必要があります。)
お金の管理
ドイツに限らず海外で生活するとなると一番困るのがお金の管理です。海外送金、デビットカード、クレジットカードなど色々方法はあります。カード発行や口座開設等の準備には、時間がかかるので出国するまでにどうするかきちんと決めておく必要があります。
実際に準備しておいてよかったのはマネパカードとキャッシュのできるセディナカードでした。どちらも年会費等は一切かからないのでドイツでの長期滞在にはかなり重宝しています。
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マネーパスポート
マネーパスポートがあれば現地のATMから現金が引き出せるので非常に役に立っています。1枚は絶対あったほうがいいと思います。
クレジットカード
ドイツは現金主義のところが多く、クレジットカードが使えないところもまだまだあります。ドイツではVisaよりもMastercardのほうが利用できる場所が多い印象です。(ベルリンでは何故かVisaカードが使えないところが多く、JCBとAMEXしか使えないという謎な店もあった。)
スーパーでは使えるところと使えないところがあるのでクレジットカードのみで生活するのは厳しいですが、お店で買い物をする時やインターネットで決済するときにはないと困るので何枚かあると便利です。
携帯電話
ここまでインターネットが普及しているので、現地でもネットを使わない手はないです。スマートフォンは絶対あったほうがいいです。
SIMフリー携帯
ドイツでも携帯がすぐ使えるように、日本でシムフリー携帯を買っておきましょう。留学を考えている場合は絶対にシムフリー携帯がおすすめ!空港やスーパー、電化製品店でSIMカードを買ってアクティベートすればついた日から携帯は使えるようになります。ヨーロッパはSIMカードが日本よりかなり普及しているので月10ユーロほど携帯が使えます。
シムフリー携帯を持たない状態でドイツに来ると、すぐには携帯を買えません。携帯を買う際に住民登録票の提出が求められるからです。ドイツに来て家がなかなか見つからない場合、住民登録ができず、いつまでたっても携帯を買えません。
日本で契約しているの携帯
また長期の留学の場合、日本で契約している携帯をどうするか考えておく必要もあります。電話番号やアドレスを凍結させておくか(大手キャリアなら月400円とかでできる)解約してしまうかのどちらかだと思います。シムフリー携帯を使う場合は帰国するときに格安のSIMカードをインターネットで契約してしまえば、家についてからすぐ日本でも使えるようになるし、携帯代も安く抑えられます。
大学や語学学校から送られてくる書類の印刷
留学前はいろいろな書類を作成したり、送られてきたりするのでとりあえずなんでも印刷しておくといいと思います。ドイツに入国する際に入学許可証の提示を求められることもあります。必要ないかもしれなくても準備をしすぎて困ることはないです。逆にドイツではコンビニがないのでいざ印刷するとなるとけっこう大変です。
ベルリンで書類を印刷・コピーしたいときにオススメの場所とサイト
まとめ
色々と準備が大変ですが、基本的にビザの申請に必要な書類の準備とお金をどのように管理するかを決めておけば、あとは現地でもどうにかなると思います。ただ、言葉の壁がある上に、最初はなかなか思っているように事が進まないことがあるので、とにかく不安がなくなるまで調べて準備しておいて全く損はないと思います。